自分にやさしくする生き方(著: 伊藤絵美)

自分にやさしくする生き方(著: 伊藤絵美)

学生時代だったか「おとなになるというと、子どもの自分がそっくりおとなに置き換わっていくと想像するかもしれません。しかし、実際は、子どもの自分の外側に、おとなの自分が鎧のようにできあがっていく、という捉え方のほうが正しいです。」というような主旨の話を伺ったことを覚えている。その時は、何を言っているのかピンとこなかったけれど、伊藤先生の著書を読み、自分をケアする方法を学んだ今、その言葉の意味がよく分かる。

自分の「内なるチャイルド」の声に耳を澄ませること。内なる子どもを大事にしてあげること。それこそが、これからの生き方に必要だ。 振り返って、自分の「内なるチャイルド」はどんな声をあげていただろうか。伊藤先生ご自身の「内なるチャイルド」の声が、自分にも響いた。

「内なるチャイルド」の「遊びたい」「活動したい」には応えていたが、 「疲れたよ」「のんびりしたい」「休みたい」には応えていなかった。 もともと多動傾向があるので、それらの声を拾いづらいというのがあった。 (本書 p.24より)

今までは、興味のあること、やりたいこと(やるべきこと)が多くなりがちで、カレンダーに予定をぎゅうぎゅうに詰めてはパンクする傾向にあった。 この傾向に気づき、自分の「内なるチャイルド」が発する「のんびりしたい」の声に耳を澄ませ、きちんと休息を計画し、「静」の休み方を実践していきたいと思う。

そしてまた、本書では「セルフ・コンパッション」を使って「大人の私」に対するケアを担うことを説いている。

「セルフ」は「自分」、「コンパッション」は「思いやり」なので、セルフ・コンパッションを日本語で平たく言えば、 「自分への思いやり」ということになります。 (本書 p.26より)

「内なるチャイルド」をケアする「大人の私」がケアされていなかった。「大人の私」も加齢によりかなりくたびれてきているのに、それへのケアが足りなかった。 (本書 p.24より)

なるほど、そうか。「内なるチャイルド」の存在に気づき、そのケアをしてあげると同時に、「大人の私」の状態にも目を向け、ケアしてあげること。 この2つが揃うことで「自分をケアする」ことが可能になるのだ、という構造が理解できたことは、自分にとってとても大きな一歩だった。